ざっくばらん

ノースキル文系

日本の性犯罪と刑法と同意

あさイチで性暴力の特集をしていて、その中でこんなアンケート結果が紹介されていた。

 

*性行為の同意だと思うもの*

泥酔している 35%
2人きりで飲酒 27%
2人きりで車に乗る 25%
露出の多い服装 23%
2人きりで食事 11%

 

う、うわあ…ドン引き……。

こういう思い込みの激しい勘違い野郎が一定数いるっていう認識はあったけど、想像以上にひどい。

泥酔していたら性行為してもいいよのサイン、なわけないだろ。泥酔してたら性行為するしないの冷静な判断も、その意思表示も出来ないわ。それ以上でもそれ以下でもない。そんな状態の人間に同意もクソもないから。

3人にひとりが泥酔=性行為の同意だと思ってるって、かなり恐ろしい。

 

内閣府の調査によると、15人にひとりの女性が同意のない性行為をされた経験があり、その加害者の75%が知り合いや顔見知りなんだそう。夜道で襲われるとか、そういう事件ももちろんあるけど、それよりも圧倒的に身近な人による被害が多いってことだ。

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(あさイチのホームページより:http://www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/170621/1.html) 

 

 

ところが日本では、こういった被害が犯罪として扱われない場合がある。 

そもそも日本の性犯罪に関する刑法って、100年以上前、明治時代に制定されて以来変わっていない。そりゃ遅れているわけだ。

6月8日に、衆議院で性犯罪を厳罰化する刑法改正案が可決された。主な内容はこんな感じ。

  • 強姦罪を「強制性交等罪」と改め、被害者に男性も含める
  • 法定刑の下限を懲役3年から懲役5年に引き上げる
  • 被害者の告訴が必要な親告罪の規定を削除し、告訴を不要とする

今まで男性は被害者になり得なかったってすごいよね。びっくり。

 

一歩前進したとは思うけど、この法改正でもまだ解決できていないところがある。

今の法律ではたとえば、お酒を飲まされて正常な判断ができない状態で性行為をさせられても犯罪にならないかもしれない。騙されてホテルに連れ込まれて、なし崩し的に性行為させられても犯罪にならないかも。上司に迫られて、嫌だったのに性行為させられてしまった、これも犯罪にならない。

それは、犯罪の成立に暴行や脅迫の証拠が必要だから。

つまり、たとえば暴行を受けて怪我をした証明があるとか、脅迫された証拠が録音されてるとか、そういった状況じゃないと犯罪として認めてもらえない。なんという無理ゲー。

 

じゃあ何をもって犯罪とすれば良いのか。これが同意の有無

 イギリス・フランスでは「同意のない性行為」は犯罪とみなされるし、アメリカでもキャンパスレイプが社会問題になったことで、「沈黙や無抵抗、我慢は“同意”とはみなさない」と法律に明文化する州もあったり、「積極的同意」を重視するようになってきている。 

 

www.businessinsider.jp

この記事では、日本で行われた同意について考えるワークショップの様子が紹介されている。過去に性暴力の被害にあった方が、同意の重要性を伝えるために開催していた。わたしもこのワークショップに参加して、自分なりに同意とはなんなのか、考えてみた。

  1. ふたりが共に、正常な判断ができる状態であること
  2. ふたりの関係性が対等なものであること、同意をしなかったことで不利益を被ることがないという保証があること
  3. ふたりの間で同意の内容について共通理解があること

この3つを満たしている場合のみ、同意が成立するんじゃないだろうか。

これをあさイチのアンケートの項目に当てはめてみる。泥酔状態は、正常な判断ができる状態に当てはまらないので成立しない。2人きりで飲酒、2人きりで車に乗る、2人きりで食事は、あくまで2人きりで飲酒すること、車に乗ること、食事することに対して同意したのであって、性行為に関しての同意とは言えない。露出の多い服装に至っては、性行為への同意となんら関係がない。

少し極端な話をすれば、キスしたとしても、キスをすることに同意したからといって性交に同意したわけではない。お互いが、正常な判断ができ、同意しなくても自分の不利益にならないことが保証された状態で、性行為についての同意であるという共通認識を持って同意した場合のみ、それは同意として意味を持つ。逆に言えば、それ以外の状況での性行為は、欧米では性犯罪として扱われるし、日本でも今後そうなっていくだろう。

 

ぐだぐだ同意の成立条件を書いてみたけど、小学生でもわかる、実にわかりやすく明快に同意とは何かをまとめた動画がこちら。英語だけど、イラスト見るだけでもだいたい意味わかるしユーモアがあって面白い。

www.consentiseverything.com

 

こうやってみてみると単純明快で簡単なことなのにね。

ブラックボックス展にまつわるあれこれについて思ったこと

ブラックボックス展にて、痴漢被害があったらしく。ブログやTwitterで見ていると、かなり被害に遭われた方がいる様子。暗闇で相手の顔も分からないから、加害者は捕まらないんだろうなあ。それを良いことに痴漢するって、悪質過ぎる。実際Twitterで胸揉んだとか言ってる人もいて、真偽は知らんが胸糞悪い事この上ない。

で、だいたいこの手の話題が出た時に絶対出てくるやつ。

声出せばよかったじゃん。

なんですぐ逃げないの。

そんなとこ行くのが悪い。

痴漢されたわたしモテるアピールだろ。

イケメンなら許するくせに。

などなど。

 

冗談じゃない。

被害者を少しでも責めるようなことを言うのは絶対におかしい。どうしてそんなことが言えるんだろう。

 

今回に限らず、痴漢や性犯罪の被害者に対してそういうことを言う人って必ずいる。たとえば痴漢の被害者に、どうせ露出の多い服装してたんだろう、とか。レイプの被害者に、もっとはっきり抵抗すれば良かったのに、とか。

露出していようがしてなかろうが、痴漢される理由にはならないのに。ショックと恐怖で声を出すことが出来ない状況だって十分あり得るのに。もしかしたら、抵抗出来ない立場だったのかもしれないのに。

こういうところ、気持ち悪い。本当に気持ち悪い社会だと思う。ちょっと鳥肌が立つくらい、ぞっとする。

 

実際問題、痴漢や性犯罪がなくならない以上、自衛は必要だと思う。隙があれば痴漢したり、性行為を強要してきたりする人がいる現状では、自分の身は自分で守るしかない。それはたとえばわたしにとって、女性専用車に乗ることであったり、大学のサークルの新歓飲みにひとりで行かないことであったりする。

 

だけど本当におかしいのは、その現状だと思う。痴漢に怯えながら満員電車に乗らなければいけない。飲み会に行くのに、安全かどうか疑わなければいけない。

自衛をしなければならない状況であること自体が間違ってる。

 

だからたとえ、被害者に隙があったがために被害に遭ったとしても、隙があった被害者が悪いんじゃない。隙に漬け込んだ加害者が100%悪い。

今回の場合なら、ブラックボックス展では顔も見えないような暗闇で誰かの体を触っても証拠も残らないような環境だった。だけど、被害者がそんなとこに行ったのが悪い、と言うのはお門違いもいいとこだ。大体事前に展示の内容知らなかったんだから避けようがないし。もし知っていたって、その中で痴漢にあうなんて予想できるだろうか。

全ての人が、興味のある展示を観に行くことが出来るはずで。その中で、自分にとって都合のいい環境だったからと、痴漢をする。最低最悪の卑劣な行為だと思う。加害者は存分に罵られ責められるべきだけど、ここで被害者に落ち度は何もない。ただ、話題になっている面白そうな展示を観に行っただけ。ただそれだけなのに、痴漢にあって、理不尽に責められて。こんな社会は狂ってる。

 

卑劣な犯罪を犯した加害者と、被害者を責めるようなことを言う人は、捕まえたり取り締まったりすることは無理だけど、なんらかの形で痛い目にあえばいいよ。

 

 

 

 

ノースキル文系

ノースキル文系。

最近この言葉を知りました。『英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか』なんていう本が出ているらしい。

うまいこと言うなあと思ってちょっと感心してしまったけど、笑ってる場合じゃない。

資格もない、英語はもちろん強みになる言語もない、ついでに学部は文系の中でも何勉強してるの?って聞かれる率高めの国際系。の、3年生であるわたくし。耳が痛い。おっしゃる通り過ぎてぐうの音も出ない。

 

これはちょっとなんとかせねばなるまい。1年生の時からこの言葉知ってたらなあ。

と思う一方、就活のために一生懸命資格取るのもなんか違う気が。大学って勉強をする場であって就活準備するために行くわけじゃないじゃないか。と正論っぽいことを言いつつ、正直なところ、 4年間ずっと就活を見据えて大学生活送るってちょっとぞっとする。胃が痛くなりそう。そんな大学生活嫌だ。

まあそうやって生きてきた結果、今ノースキル文系で困ってるわけだから、自業自得ってやつ。

別にそこまでだらだらしてたわけじゃないと自負してるんだけど。入学当初からぼんやり留学に行きたいと思っていたから、授業は真面目に行ったしGPAは高めでキープしてきたし、学内のではあるけれどTOEFLも受験してきたし、2年の時のゼミは学部1ハードなとこに入ってかなり国際関係について勉強したし、内閣府で主催している世界青年の船っていう事業にも参加した。その後の事後活動として、報告会や次の応募者の選考対策にも力を入れてきた。

でも結局、留学には行けなかったし、就活で武器になるようなスコアはないし。

別にそこまで良い大学に行ってるわけじゃないし文系だけど、結構真面目に大学生活を送ってきたつもりだった。だけど今、自分が企業から求められるような人材じゃないっていう現実を突き付けられていて。今まで自分、何してたんだろう…と、絶賛自己嫌悪中。

このままあと半年で就活始めて、なんとなくどこかの企業に拾ってもらって、それでもう社会人として働いていくんだろうか。本当に?

それはなんだか嫌だなあと思う今日この頃。

 

 

ざっくばらんに

ブログを始めようと思い立ちました。

 

なんにしても、話したり書いたりして、一度自分の外に出した方が考えがまとまりやすいなあと思っていて。だから書いて整理する場を作ろうっていう試み。さらにこうやってブログを書くことによって、文章を書くのが上手くなれたらな〜という狙いもある。

 

ブログの名前は、ざっくばらん。

ざっくばらんに、書いていきたい。それと純粋に響きが好き。ざっくばらん。ざっくばらん。口に出して言った時のリズムがいい。

 

日記とか続いた試しがないから、気が向いた時に書くっていうスタンスで。

適度にてきとーにやっていきます。