ブラックボックス展にまつわるあれこれについて思ったこと
ブラックボックス展にて、痴漢被害があったらしく。ブログやTwitterで見ていると、かなり被害に遭われた方がいる様子。暗闇で相手の顔も分からないから、加害者は捕まらないんだろうなあ。それを良いことに痴漢するって、悪質過ぎる。実際Twitterで胸揉んだとか言ってる人もいて、真偽は知らんが胸糞悪い事この上ない。
で、だいたいこの手の話題が出た時に絶対出てくるやつ。
声出せばよかったじゃん。
なんですぐ逃げないの。
そんなとこ行くのが悪い。
痴漢されたわたしモテるアピールだろ。
イケメンなら許するくせに。
などなど。
冗談じゃない。
被害者を少しでも責めるようなことを言うのは絶対におかしい。どうしてそんなことが言えるんだろう。
今回に限らず、痴漢や性犯罪の被害者に対してそういうことを言う人って必ずいる。たとえば痴漢の被害者に、どうせ露出の多い服装してたんだろう、とか。レイプの被害者に、もっとはっきり抵抗すれば良かったのに、とか。
露出していようがしてなかろうが、痴漢される理由にはならないのに。ショックと恐怖で声を出すことが出来ない状況だって十分あり得るのに。もしかしたら、抵抗出来ない立場だったのかもしれないのに。
こういうところ、気持ち悪い。本当に気持ち悪い社会だと思う。ちょっと鳥肌が立つくらい、ぞっとする。
実際問題、痴漢や性犯罪がなくならない以上、自衛は必要だと思う。隙があれば痴漢したり、性行為を強要してきたりする人がいる現状では、自分の身は自分で守るしかない。それはたとえばわたしにとって、女性専用車に乗ることであったり、大学のサークルの新歓飲みにひとりで行かないことであったりする。
だけど本当におかしいのは、その現状だと思う。痴漢に怯えながら満員電車に乗らなければいけない。飲み会に行くのに、安全かどうか疑わなければいけない。
自衛をしなければならない状況であること自体が間違ってる。
だからたとえ、被害者に隙があったがために被害に遭ったとしても、隙があった被害者が悪いんじゃない。隙に漬け込んだ加害者が100%悪い。
今回の場合なら、ブラックボックス展では顔も見えないような暗闇で誰かの体を触っても証拠も残らないような環境だった。だけど、被害者がそんなとこに行ったのが悪い、と言うのはお門違いもいいとこだ。大体事前に展示の内容知らなかったんだから避けようがないし。もし知っていたって、その中で痴漢にあうなんて予想できるだろうか。
全ての人が、興味のある展示を観に行くことが出来るはずで。その中で、自分にとって都合のいい環境だったからと、痴漢をする。最低最悪の卑劣な行為だと思う。加害者は存分に罵られ責められるべきだけど、ここで被害者に落ち度は何もない。ただ、話題になっている面白そうな展示を観に行っただけ。ただそれだけなのに、痴漢にあって、理不尽に責められて。こんな社会は狂ってる。
卑劣な犯罪を犯した加害者と、被害者を責めるようなことを言う人は、捕まえたり取り締まったりすることは無理だけど、なんらかの形で痛い目にあえばいいよ。